ShiRaSe’s blog 元証券マンの雑記

20年の証券リテール営業を経験し、私見を雑記的に書き留めていきます。

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

デフォルト常連のアルゼンチン国債

アルゼンチン国債は過去幾度となくデフォルトを繰り返してきた。2020年までで9回と常連と言っていい。 9回目の2020年デフォルト時は650億ドルの外貨建て債の再編が行われ、最終的に額面に対して54.8%まで減免され、投資家の保有債券は半値近くになってしま…

変革が必要な日本社会

コロナによって明らかに社会構造が変わってきているが、日本全体が陥っているのは時代にそぐわない組織や慣習が温存された結果生じた機能不全状態ではないか。 コロナが発生しなかったとしても、以前からデジタル社会への対応、気候変動の問題や格差拡大によ…

ウクライナ侵攻から4か月

ロシアのウクライナ侵攻から4か月、様々な思惑が外れているが、地政学的なリスクとマーケットを分析したデータが多々公表されている。 ロシアルーブルの下落率は1998年のロシア危機時に80%(1997.7~2001.12)、2014年クリミア併合時48%(2014.7~2015.1)…

VUCA下でのWTI

VUCAと言う略語が使われ始めて久しいが、各国が直面している現実はまさにVUCAそのものである。1年前にロシア侵攻を想像するのは困難であったし、半年前これほどの金利上昇が起こりマーケットが翻弄されているていると予測するも難しかった。 「Volatility(…

風力発電先進国への道

2021年末日本初の大規模開発ができる先行3海域の公募が行われ、三菱商事の総取りとなった。5つの企業連合が参加し、東北電力と組み2015年から地元との対話や事前調査で先行していたレノバが落選した。実現性より売電価格が決め手となった。三菱商事の独占に…

日本の教育と神童

7月8日日経朝刊に「ギフテッド封じる平等主義」という報道があった。 突出した能力を持つ「ギフテッド」への教育プログラムや土壌が日本で培われていないことへの危惧、科学技術分野など先端分野においての日本の出遅れにつながりかねないという内容で、記事…

宇宙開発

2007年グーグルが支援しXプライズが開催した月面探査レースが話題をさらい2018年に終了したが、この10年で宇宙ビジネスが本格的に動き始めた。 スペースXやバージンギャラクティックは宇宙旅行の可能性を大きく飛躍させ、新たな産業が誕生すると期待させるも…

ChageSPOT が体現する日本企業の成長戦略解

駅やコンビニ、街中で頻繁に見る機会が増えた「ChargeSPOT」。モバイルバッテリーのシェアリングサービスであるが、INFORICHという日本企業が展開しており、2018年4月からサービスを開始し、わずか1年で国内47都道府県に展開、現在25000台以上の設置がされて…

安倍首相の功績

どの業界でも営業に政治と宗教の話題はタブーである。証券業界でも政治的な立場を明確に打ち出すことはご法度であるが、客観的なデータをもとに「好ましいか好ましくないか」は存在する。政権支持率と外国人投資家の動向は相関性が高いことが指摘されていた…

言語AI

近年、各企業の問い合わせ窓口にAIが使われることが増えてきた。店舗、コールセンターが閉まっている深夜でも問い合わせることができ、電話口で待たされることもなく回答を得ることができる。現時点ではまだ高精度とは言えないが、省人化のメリットから導…

Googleのムーンショット

新しい資本主義が提唱され、国主導による成長戦略として技術やイノベーションへの支援や枠組整備が期待されるが、革新的な技術・サービスによってゲームチェンジャーとなるような気概を最終的に具現するのは1企業の役割である。大胆な計画ほどいつ黒字化が…

日中の不動産バブル

中国の不動産大手、世茂集団のデフォルトに陥ったとの報道があった。不動産不況が叫ばれる中で、これが中国経済崩壊の引き金という報道もある。2015年のチャイナショックやZTE、ファーウェイへの制裁が象徴する米中摩擦、2021年以降のIT株、教育株などの…

マルウェアのサブスク②

マルウェアが猛威を振るう中で、存在感を高めているのはイスラエルである。ITの中心はシリコンバレーであるが、それに深圳、イスラエルを加えた三大IT拠点になりつつある。シリコンバレーを目指す起業家が多いのは歴史がなす技であるが、近年では積極的に中…

マルウェアのサブスク①

マルウェアが猛威を振るっている。今年だけでもトヨタ、パナソニック、ブリヂストンが被害にあっている。直訳すれば悪意あるソフトウェアのことであり、ウィルス型、ワーム型、トロイの木馬型、スパイウェア型と多種多様なソフトウェアがあり日々進化してい…